最終更新日:2021/4/2

新型コロナウイルス感染症に
対するMBLの取り組み

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と闘うために

MBLは1969年に日本初の抗体メーカーとして設立されました。
現在は免疫学的技術、遺伝子検出技術を駆使し、臨床検査薬及び基礎研究用試薬の研究・開発・製造・販売を行っています。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染が世界的に急速な拡大を見せる中、人々の健康と医療の発展に貢献することを使命として、MBLグループが所有するリソースを最大限に活用しこの脅威に立ち向かっていきます。

コロナウイルス感染症と
抗体検査・PCR検査

新型コロナウイルスについて

ヒトに感染するコロナウイルスは7種類あります。このうち4種類は昔から存在する風邪の原因となる、ごく一般的なウイルスです。残りの3種類は、2002年に出現したSARSコロナウイルス(SARS-CoV)、2012年に出現したMERSコロナウイルス(MERS-CoV)、そして今回2019年12月に初めて感染が確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)です。
新型コロナウイルスに感染しても、症状が出ないか、あるいは症状がでても多くの方は軽症で済みます。しかし一部の患者さんにおいては症状が長期化し、急速に悪化するケースがあります。いまだに有効な治療法がありません。

出典元:https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/coronavirus.html

新型コロナウイルス感染症の検査法

新型コロナウイルス感染症の検査はいろいろ方法があってよくわからないとの声を伺います。そこで各検査方法の目的と特徴についてまとめました。

測定対象説明何を調べるか測定方法特徴
遺伝子新型コロナウイルスの設計図いま感染してるかPCR法、
LAMP法
特異度高い。簡易抗原測定法より高感度
× 適正時期は発症から2週間まで
抗原新型コロナウイルスを形作るタンパク質いま感染してるかイムノクロマト、
自動測定装置
迅速。便利。簡易テストもある
× PCRより感度が劣る場合がある
抗体感染後に身体が反応して作るタンパク質過去感染したかイムノクロマト、
ELISA、自動測定装置
高感度。感染後期にPCRを補完
× 感染初期は検出されない
中和抗体抗体のうち、ウイルス感染や重症化の防御に働く抗体抗体による免疫力
ワクチン効果
イムノクロマト、
ELISA、自動測定装置
ウイルスを使わない安全なキットや自動機あり
× ウイルスを用いた試験法の代替法である
T細胞免疫細胞の一種。ウイルス感染細胞を攻撃する力がある抗原特異的T細胞の数MHCテトラマ― 抗原特異度が高い
× HLA型毎に準備が必要
サイトカインや細胞障害性因子などT細胞が感染細胞を攻撃するときに使う武器(インターフェロンや細胞障害性因子など)T細胞による免疫力ELISA、ELISPOT 簡便。多検体向き
× 抗原特異度に欠ける場合がある

感度:ウイルス感染した人のうち、何人を陽性と判定できるかの割合。
特異度:ウイルス感染していない人のうち、何人を陰性と判定できるかの割合。

PCR検査について

PCR検査

PCR検査

PCR検査は、いまウイルスが体内にいるのかを調べる遺伝子検査です。ウイルスも遺伝子を持っており、PCR検査ではウイルスだけが持っている特徴的な遺伝子の配列を人工的に増幅させて検出します。そのため、少ない量のウイルス遺伝子も検出できます。
ただし、PCR検査の感度にも限界があります。たとえばウイルスが身体の中に数個しかいない場合にはPCRでも検出できないこともあり、PCR検査で陰性であっても、ウイルスが体内から完全に居なくなっていない場合も想定されます。そのため、PCR検査を繰り返し実施するなど、臨床の最前線では慎重な検査が続けられています。

PCR検査

PCR検査

抗体検査について

抗体検査

抗体検査

ウイルスに関する抗体検査は、これまでにウイルスに感染したことがあるか「感染の履歴」を調べる検査です。
抗体とは、身体の中をパトロールしている免疫細胞から産生され、体内に侵入したウイルスやがん細胞などの異物と特異的に反応し、これらを無毒化・攻撃する物質です。

病原体に対する各抗体クラスの反応

病原体に対する各抗体クラスの反応

抗体にはIgA、IgD、IgE、IgG、IgMの5つのクラスがありますが、検査に大事な抗体はIgMとIgGです。一般的にIgM型の抗体が感染初期に増えて病原体駆除に迅速に働くのに対し、IgGは数日から1週間ほど遅れて増え、特定の病原体を認識して強く結合する特長があります。
新型コロナウイルスの感染においても抗体が産生されますが、現時点では抗体を持った回復者が再燃・再感染しないかどうかについては不明瞭であり、今後の臨床研究の成果が待たれます。

抗体についてもっと詳しく知りたい方は こちら

抗体検査

抗体検査

病原体に対する各抗体クラスの反応

病原体に対する各抗体クラスの反応