株式会社 医学生物学研究所



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伊那研究所

 MBLは先端的な科学技術を学び、社会に有用な製品を産み出すことを企業のテーマにしています。

 新しい科学技術とその成果は私たちを取り巻く環境と調和した経済活動として表現されていかねばなりません。しかし現実は進歩が実現する快適な生活と引き換えに、環境問題、経済状態の不均衡など多くの新しく深刻な課題を抱えてきています。私たちに繁栄をもたらした経済開発が地球の環境を悪化させ、すさまじい勢いで生態系を破壊していることは、警告され薄々気づいていたことですが、近年、私たちの住むこの地球が、私たちが予想するよりずっと傷つきやすいことを知りはじめました。

 工業利用されるフロンガスがオゾン層を破壊し、それが悪性黒色腫(メラノーマ;皮膚がんの1種)の原因につながり、また大規模な自然破壊や、急速なエネルギー需要に伴う化石燃料の消費の増大などが大気中の炭酸ガス濃度を高め地球の温暖化として結果するなど、人類の将来への大きな危惧が現実のものとなりつつあります。これらの一つ一つに適切な対応を、しかも素早くしていかなければならない状況にあります。

 1987年、国連の「環境と開発に関する世界委員会」は、900日かけて"Our Common Future"(地球の未来を守るために)をまとめました。それには、現在の経済活動の在り方、すなわち、再生可能な資源や生態系が再生、回復する速度よりも速くそれらを消費し、破壊している状況が指摘され、いかに早く資源や生態系を一定に保ち、また増加させるようにするかが現代に生きる私たちの未来社会に対する最低限の義務であると述べられています。

 私たちは「持続可能性」という観点から、私たちの欲望、願望と同時に、未来の私たちの子孫の欲望や願望と向き合い応えていく《現在》に立ち至っていると思います。

 2001年2月、ヒトゲノムのドラフト配列が報告され、それ以降ゲノム研究および分子生物学は飛躍的に進歩しました。病気に関する遺伝子が急速に同定され、疾患に特異的な分子を標的とした治療薬の開発が本格化しています。タンパクをコードしないRNAがヒト全RNAの98%を占めるという事実も明らかになり、RNA研究が進んだ結果、RNAi医薬やRNAアプタマ-医薬も開発されています。

 MBLは分子生物学の技術を利用して企業の活動を行ってきました。ポストゲノム時代に入り、私たちはさらに新しい技術を取り込み、それらをこれまでの負の遺産の克服と現在・次世代への「持続可能性」の手段として用いることで、資源や生態系を回復することや、ゆたかさの不均衡を是正していくことの可能性を考えていきたいと思います。