株式会社 医学生物学研究所



トップページ > ニュース一覧> 2011年ニュース一覧

放射線の健康への影響に関するQ & A

株式会社 医学生物学研究所
2011年9月8日

弊社の後援する"高遠・分子細胞生物学シンポジウム"の世話人のお一人である児玉龍彦先生が、2011年7月27日 に衆議院厚生労働委員会で「放射線の健康への影響」について参考人として発言をされました(ニュースやYouTube等の動画サイトでご存知の方も多いかと存じます)。

児玉先生は、東京大学先端科学技術研究センター教授で、東京大学アイソトープ総合センター長を兼務されておられます。このたび弊社社員の"心配"の質問のメールに丁寧にお答えいただきましたので、その内容をご紹介いたします。

3.11の後、隠されていた多くのものが露出され、何が虚で実か?専門性とは?など多くの問いが発せられる状況になったと思います。科学技術の進歩を基盤に事業活動を行う企業として、今後どのように振る舞ったら良いのか重い課題を背負わせられたと考えております。



Q1. 一般家庭の人たちが、子供のために今実施できることは何かありますでしょうか。(福島県在住)

A1. とにかく正確な測定をすること、除染を徹底すること、そして食品検査を全品できる体制を作ることです。それを国会に訴え、国会議員に法律化させるため協力をお願いします。


Q2. 大気中放射線量が毎時0.1マイクロシーベルト程度ですが、住み続けることによる影響が気になります。都内などでも気をつけたほうが良いことがあればぜひ教えてほしいです。(東京都・千葉県在住)

A2. 毎時0.1マイクロシーベルトなら、1年で1ミリシーベルト以下ですのであまり心配ありません。しかし、低い線量の地域でも汚泥などは高いところがあり、自治体全体で対応が必要です。線量の高い福島を支援してください。


Q3. 九十九里浜あたりの海で海水浴や散歩をしても大丈夫ですか。海や海産物の汚染状況の公表がされないようなので心配です。(千葉県在住)

A3. 大丈夫です。太平洋は過去の水爆実験のたびに今回の10倍以上の汚染を飲み込んできました。 しかし、今回の個々の海水浴場については、海洋汚染の測定を注意して見ていくことが大事でしょう。(アメリカのビキニ環礁、旧ソ連のノヴァヤゼムリャ、中国の新疆ウイグル自治区での水爆実験は、今回の10倍以上の放射能を太平洋に撒き散らしています。しかし太平洋はそれを飲み込んでいます。)


Q4. 風の強い日は表に溜まっている放射能の塵が舞うのではと何時も気になります。風のある日に窓を開けたり、洗濯物を干したりしても大丈夫ですか。(千葉県在住)

A4. 大丈夫です。今は放出量が減っており、空間中の塵についた放射線は少ないです。本当に大変な福島の土壌除染を応援してください。


Q5. 今、水道水は飲んでも大丈夫ですか。水道水の放射性核種は活性炭と中空糸膜を使った浄水器などで取り除けるのでしょうか。RO膜(逆浸透膜)浄水器は放射能を取り除けるそうですが、飲み続けると体調不良を起こすということを読みました。本当のところを知りたいです。

A5. 現在、水道水のセシウム等は少ないです。本当のことを知るには、原子力安全委員会が機能していないことが深刻です。国会議員を通じて、清新でベスト・アンド・ブライテストな人を集めた安全委員会を作る議員立法を作らせてください。


Q6. 最近、新聞に掲載された8月24日の茨城県内・千葉県内の放射線量の値が上がっている記事が気になります。雨が降ったのが原因でしょうか。

A6. 茨城県内は自分で測ったわけではないので、感想程度と思ってください。われわれの東大での測定では特に大きな変動はありません。現状ではあまり大きな放出は起こっておりません。むしろ福島中心の除染を進め、放散した放射性物質を減量することが鍵です。


Q7. 福島第一原発3号機からプルトニウムが出ていると聞きました。先生の話からアルファ線による内部被ばくが極めて怖いと認識しました。プルトニウムによる汚染地域の情報が少ないように思います。今後、プルトニウム汚染の情報は公開されるのでしょうか。あるいは調べていないのでしょうか。

A7. プルトニウムの問題は微量測定が極めて難しいことです。東大のセンターでも福島の土壌から測れていません。量は多くないですが正確な評価はされていません。すぐ問題ではないが長期的な濃縮がおこらないか監視が重要です。