一般の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。
| Code No. | 製品名 | 包 装 | 測定法 | 保険点数 | 区分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 7830 | MESACUP® CCPテスト | 96ウェル | ELISA法 | 210* | D014-13 |
*ア 抗シトルリン化ペプチド抗体精密測定は、関節リウマチと確定診断できない者に対して診断の補助として検査を行った場合に、原則として1回を限度として算定できる。ただし、当該検査結果が陰性の場合においては、3月に1回に限り算定できる。 なお、当該検査を2回以上算定するに当たっては、検査値を診療報酬明細書の摘要欄に記載する。
イ 抗シトルリン化ペプチド抗体精密測定、抗ガラクトース欠損IgG抗体価、マトリックスメタロプロテイナーゼ-3 (MMP-3)精密測定、C1q結合免疫複合体精密測定、モノクローナルRF結合免疫複合体精密測定、IgG型リウマチ因子精密測定及びC3d結合免疫複合体精密測定のうち2項目以上を併せて実施した場合には、主たるもの1つに限り算定する。
ELISAによる抗CCP抗体測定試薬『MESACUP® CCPテスト』
監修:京都大学大学院医学研究科臨床免疫学 三森 経世 先生
抗CCP抗体はRAの早期診断に有用です。
関節リウマチ (rheumatoid arthritis:RA) は関節滑膜の増殖により骨軟骨を破壊する慢性多発性関節炎を特徴とする炎症性疾患であり、また全身性自己免疫疾患を代表する疾患でもありますが、これまではリウマトイド因子 (rheumatoid factor:RF) のみがRAにおいて臨床的に利用される唯一の自己抗体でした。しかし近年、RA患者においても多くの自己抗体が検出され、その臨床的意義や病因的意義が注目されています。
それらの中でも特にシトルリン化蛋白はRAにおける主要な自己免疫のターゲットであることが明らかにされ、シトルリン化ペプチドを人工的に環状化した抗原を用いた自己抗体測定法 (抗CCP抗体)は、RAにおける感度・特異度に優れ、発症早期やRF陰性例にも検出されることから、RAの新たな血清マーカーとして注目されており、既に世界中で臨床応用が進んでいます。
近年、生物学的製剤をはじめとする強力なRA治療薬が開発され、早期治療介入によってRAの寛解率が向上し、関節破壊進行が抑制されることが証明されています。これまでRAを発症早期から的確に診断することには困難もありましたが、抗CCP抗体はRAの早期診断と早期治療を行う上で有力な情報となることが期待されます。
抗CCP抗体とは?
RA患者の関節滑膜には各種のシトルリン化蛋白が発現していることが知られています。シトルリン化とは蛋白内のアルギニン残基が酵素PADI (peptidylarginine deiminase) の作用でシトルリンに変換される反応で、PADI4の変異とRAの発症のしやすさの関連性が報告されています。
RA患者血清中にはシトルリン化抗原に対する自己抗体が産生されています。抗CCP抗体は、シトルリン化蛋白の一つであるフィラグリンのシトルリン化部位を含むペプチドを環状構造とした抗原 (CCP:cyclic citrullinated peptide) を用いて検出されるRA特異的な自己抗体として、Schellekensらによって報告されました。現在のCCPはRAに対する感度を向上させた第二世代のペプチドが用いられています。
抗CCP抗体がRAに対する高い特異性と感度を有することや、RA発症早期から陽性となりRAの早期診断に有用であることが、既に多くの報告で示されています。
MESACUP® CCPテストの臨床成績 (抗フィラグリン抗体研究会データ)
【対象】
RA549例および非RA208例を対象に臨床性能試験が行われました。
RA:549
非RA:208
SLE:56、MCTD:16、強皮症:35、シェーグレン症候群:30、多発性筋炎・皮膚筋炎:24、血管炎:15、変形性関節症:15、その他疾患:17*
* ベーチェット病(5)、リウマチ性多発筋痛症(4)、成人発症Still病(2)、抗リン脂質抗体症候群、CREST症候群、オーバーラップ症候群、掌蹠膿疱症、潰瘍性大腸炎、Weber-Christian病(各1)
【抗CCP抗体のCutoff値の設定】
RA患者血清549例および対照疾患208例の抗CCP抗体測定値のROC解析を行い、判別率が最大となる4.5 U/mLをCutoff値としました。
<結果の判定法>
陽性:4.5 U/mL 以上
陰性:4.5 U/mL 未満
【健常者測定値の分布】
健常者320例の抗CCP抗体測定値の分布を示します。97.5%がCutoff値 4.5 U/mL未満となりました。
【各血清マーカーの疾患別陽性率】

【RA血清マーカーのROC分析】
RAと非RAを対象とするROC分析の結果、抗CCP抗体が最も優れたRA検出能力を有していることがわかります。
RAの早期診断の必要性
今日のRA治療戦略 - RA治療の目標は寛解・進行防止 -
近年、炎症性サイトカインの作用を抑制する生物学的製剤が開発されるなど、RAの治療は格段の進歩を遂げつつあります。一方、RAの関節破壊は病初期 (発症2年以内) に進行するため、早期の診断と適切な薬物療法が以前に増して重要となってきました。
RAの診断にはアメリカリウマチ学会 (ACR) の分類基準 (1987) が用いられていますが、早期RAの診断には感度が十分でないことが指摘されています。我国では日本リウマチ学会の早期RA診断基準 (1994) が策定されていますが、抗CCP抗体を用いてさらに診断効率を向上させる検討が行われています。
抗CCP抗体のRA早期診断における有用性
初診時に診断が未確定であった関節炎100例の転帰と、抗CCP抗体の関係を調べたものです。
初診時の抗CCP抗体は35例で陽性でしたが、そのうちの77%にあたる27例が3年後までにRAと診断あるいはRAの疑いが強いとしてDMARDs治療を開始されました。
一方初診時に抗CCP抗体が陰性であった65例中82%にあたる53例では他のリウマチ性疾患と診断されるか診断未確定のまま推移しています。
同様の検討を初診時RFについて行うと、陽性者のRA診断率は52%、陰性者のRA未確定率は73%となり、抗CCP抗体の方が早期RAの診断補助により有用であることが判ります。
| キット構成品 ( )内の数字は数量 |
|---|
| <抗原感作マイクロカップ>合成環状シトルリン化ペプチド:12 x 8 well(1) <酵素標識抗体>アルカリフォスファターゼ標識 抗ヒトIgGモノクローナル抗体 (マウス):15 mL(1) <酵素基質液>フェノールフタレイン一リン酸:15 mL(1) 濃縮反応用緩衝液:25 mL(1)、洗浄用緩衝液:25 mL(2) 反応停止液:15 mL(1)、標準液 1〜5:各1 mL(各1) 陽性コントロール:0.2 mL (1)、陰性コントロール:0.1 mL (1) |
